「リメッシュ」という言葉は広く使われますが、実際には複数の異なるアルゴリズムを指しています。どれを選ぶかによって、処理後のメッシュの品質、ファイルサイズ、後工程での扱いやすさが大きく変わります。この記事では、代表的な3種類のリメッシュ手法を整理し、用途に合った選び方を説明します。

等長リメッシュ(Isotropic Remeshing)

等長リメッシュは、メッシュ全体のエッジ長を均一に揃えることを目的とします。ターゲットエッジ長を指定すると、それに近い長さのエッジが全体に分布するよう再分割・統合が繰り返されます。形状の曲率に関係なく均一なメッシュが得られるため、有限要素解析(FEA)のプリプロセスや、ゲームエンジン向けのアセット作成に向いています。ただし、細かい曲率変化の多い形状では、平坦な部分に不必要に細かいメッシュが生成されることがあります。

曲率適応リメッシュ(Curvature-Adaptive Remeshing)

曲率適応リメッシュは、形状の曲率が高い部分(角や溝)では細かく、平坦な部分では粗くメッシュを配置します。同じポリゴン数でも、形状の特徴をより正確に表現できるため、医療用の骨格モデルや精密部品の設計検査に適しています。Zone MeshLab では曲率の感度を0〜1のスライダーで調整でき、1に近いほど曲率の差が強調されます。初めて使う場合は0.6前後から試すと扱いやすいです。

四角形メッシュ(Quad Remeshing)

四角形メッシュは、三角形ではなく四角形のポリゴンでサーフェスを覆います。アニメーション・映像制作のキャラクターモデルや、サーフェスモデリングの下地として使われることが多いです。製造業での利用は限定的ですが、板金の展開計算や布地のシミュレーションでは四角形メッシュが前提になるケースがあります。Zone MeshLab の四角形リメッシュはバージョン 3.2 から実装されており、フィールドアライメントの方向を手動で指定することもできます。

用途別の選び方まとめ

FEA・構造解析には等長リメッシュ、医療・精密部品の設計検査には曲率適応リメッシュ、映像・アニメーション制作には四角形リメッシュが基本的な出発点です。ただし、実際の現場では複数の手法を組み合わせることも多く、たとえば「曲率適応で全体を処理してから、特定の平面部分だけ等長で再処理する」という使い方もできます。Zone MeshLab では選択範囲を指定してリメッシュを適用できるため、部分的な処理が可能です。

リメッシュの選択は、後工程のソフトウェアが何を期待しているかによって決まります。迷ったときは、まず曲率適応から試してみてください。30日間のトライアルで実際のデータを使って確認できます。